大野雄二ベストヒットライブ@東京国際フォーラム

カリオストロの城シネマコンサートand大野雄二ベストヒットライブ@東京国際フォーラム

長さ100分の『カリオストロの城』のBGM以外の台詞、効果音はそのまま残して上映し、BGMを全て50名以上の奏者による生演奏で入れていくという企画自体がクレイジーだし、テーマソングや挿入歌だけでなく、ルパンの頭に木の枝が落ちてくるというコメディー演出のわずか数秒のBGMでさえ生で尺に合わせてくる職人芸には息を飲むものがあったし、そしてその中心で誰にも負けないくらい情熱的に、誰にも負けないくらい楽しそうに、時に立ち上がり時に肘で鍵盤を叩く熱いパフォーマンスを繰り広げていた、他でもないこの楽曲の生みの親である大野雄二さんは、とても80歳とは思えない現役感を放っていた。

 

今まで大野さんについて熱心に追いかけていたわけではないが、『犬神家の一族』も『人間の証明』も、もちろん『ルパン三世のテーマ』なんて自分で意識して再生した記憶はなくとも何百回何千回と聴いているはずで、それでも未だに、聴くとめちゃくちゃアガるのは一体どうしたことでしょう。

とりわけ、パッパラッパーパーララーから始まるあの有名な8小節のフレーズを2回繰り返したあと、またそのフレーズに戻る前に挟まれる、切ないメロディーがたまらない。ルパン三世というキャラクターの哀愁をあの部分で感じるのだ。

 

そしてあの部分を聴くと、僕だけなのかそうじゃないのかわからないが、久保田早紀の『異邦人』を思い出す。特にAメロの「鳥や雲や夢までもつかもうとしている」のフレーズを。そして「ちょっと振り向いてみただけの異邦人」とリアルタイム世代でもないのに歌いたくなるのだから、つくづく音楽というものは偉大。

直筆のプレゼント

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